弾けるような笑顔、さっぱりとした語り口調。
体の不自由さを微塵も感じさせない、活動的なエネルギー。
それもそのはず、彼女は自身が楽しむ事を大切にされていて、また「車椅子へのイメージをポジティブにしたい」という思いがあるそうです。
彼女は中嶋涼子さん。
車椅子タレントとして活躍されていますので、ご存じの方も多いでしょう。
今回は、彼女の魅力をクローズアップしたいと思います。
中嶋涼子さんのYouTubeチャンネルはこちら!
中嶋涼子の車椅子ですがなにか!? Any Problems?
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この記事の内容
中嶋涼子さんのプロフィール
彼女は1986年7月16日生まれ、現在東京にお住まいの33歳です。
車椅子生活になったのは9歳の時。
これを彼女は、明るくキャリア24年の「プロ」だと話されていて、なんとも清々しい。
前を向いている人は強い、と感じます。
けれど最初から強かったのではなく、たくさん努力して、たくさんの事を乗り越えて来られたのでしょう。
それは彼女の歩んだ道でも伺えます。
出身高校・大学はどこ?
東京・調布市の名門、私立桐朋女子高等学校を卒業。
ここは9割以上が4年制大学へ進むという、優秀な中高一貫高校です。
その後なんとアメリカのカリフォルニア大学に留学されており、ここの映画芸術学科学部映画評論科に在籍。
卒業後の2012年には、映画製作を本格的に学べる専門学校(インターナショナルスクールオブモーションピクチャーズ)に入学されています。
これには理由があって、車椅子生活になった頃はまだ子供だったので、人に見られるのが嫌で引きこもっていたそうですが、友達に誘われた映画にハマったんだそうです。
観たのはあの有名な映画「タイタニック」。
これに大感動して、最初は車椅子で映画館に入場するのをためらっていたそうですが、「もう一度観たい!」と自分から外に出た、初めてのきっかけになった、とおっしゃっています。
ただ、入館拒否された事もあったとか。
驚いた事に「車椅子の人は家で観ればいいんですよ」とのたもうた映画館もあったそうで、これには私もマジ切れしそうになりましたよ!
どこの映画館だ!と思っていたら、そこはすでに潰れてしまったそうです。
結局彼女は、東京のあちこちの映画館で、計11回も観たんですって!
今でも、この映画に感謝しておられるそうです。
自分の「好き」や「感動」を動機に動ける、すごく純粋な人、という印象を受けました。
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車椅子の原因は?

写真:発病前の涼子さん。
とても活発だった小学生時代、中嶋涼子さんはなかなかのおてんばだったとか。
これは想像できますね。
ある日学校の休み時間中に鉄棒で遊んでいて、突然、足に力が入らなくなったそうです。
保健室で休んで、授業に出ようとしたところ、時折激痛が走ったとか。
それで病院に運ばれて、そのまま1年間入院されたそうですが、原因ははっきりとわからなかったらしいんです。
ただ、原因として考えられる事は2つあるそうです。
一つ目は、発病1週間前にひいた風邪の菌が、脊髄に入ったのが原因ではないか、というもの。
これは驚きました、風邪の菌って怖いものだったんですね。
二つ目はもっと衝撃で、鉄棒から下りた時の反動、とか…。
これは実例があるそうで、赤ちゃんを高い高いしていて、キャッチされた時の反動で、その赤ちゃんが歩けなくなった、という事もあるのだそうです。
彼女の場合も、鉄棒から下りた時、もしかしたら着地の反動でどこか痛めたのかもしれない、と。
病名は、横断性脊髄炎。おへそから下の感覚がないそうです。
これまでの経歴は?
映画「タイタニック」を観て、彼女は「人に何かを与えられるようになりたい」と、映画関係の仕事を目指します。
誰も信じてくれなかったそうですが、彼女の本気度は高かった。
高校卒業後、単身渡米され、そこで8年間学ばれました。
英語の発音が、なんというか、ネイティブ感満載。
その後、日本に帰って念願の映画製作の仕事を獲得されたものの、厳しい現実に直面されました。
電車通勤です。
東京の、朝のラッシュの壮絶さをご存じの方なら想像つくかと思いますが、場所によっては始発でも座席に座れません。
吊り革を持っていられればいい方で、混み出すと全身、不特定多数と密着したまま。
これが意外にキツイんですよね。
そんな中で、彼女がどんなに小さく身を縮めていても、車椅子分のスペースはどうしようもなく、蹴られたり、「邪魔!」「ふざけんなよ」などの言葉をぶつけられる事が多かったそうです。
気を使いながら電車に揺られていれば、それが毎日なら、精神的にもダメージを受ける事は想像に難くないですよね…。
この内容を語る涼子さんの動画はこちら!
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今はどんな活動をしているの?
日本でこうやって車椅子で生活するのってつらいな、と思っていたところ、Facebookで障がいのある人限定の、30歳以上の大人女子会のような集まりに誘われて、そこで仲良くなった人に刺激を受けたそうです。
それが2017年の8月。
「私よりも大変だろうに、どうしてこの人たちはこんなにキラキラしているんだろう」。
この時、同じテーブルについた小澤綾子さん、梅津絵里さんと意気投合して車椅子グループを作ろうと誘われ、同年11月に「車椅子ガールズ」を結成されました。
デビューは渋谷のイベント。
この時はまだお仕事をされていたそうですが、出会う人がもうあまりにもステキだと感じて楽しくなり、仕事を辞めようと思ったそうです。
中嶋涼子さんの本領発揮ですよね、迷いがない!
その後、車椅子チャレンジユニット「BEYOND GIRLS」と名称を変えて活動されています(現在は梅津絵里さんがステップアップのため休養されています)。
もちろん、一人での活動も積極的にされており、テレビにも出演。
また、車椅子不良ユニット「BadAss Sores」でも、ワイルドな一面を披露されています。

写真:車椅子チャレンジユニット「BEYOND GIRLS」、左から、クレイジー担当の中嶋涼子さん、リーダーの小澤綾子さん、セクシー担当の梅津絵里さん。
彼女たちが踊って、作詞・作曲した歌が聴ける動画はこちら!↓

写真:車椅子不良ユニット「BadAss Sores」、左からレナさん、中嶋涼子さん。
お二人のせきららトークはこちら!↓
中嶋涼子さんは「発信者として」どんな動画を配信しているの?
現在、中嶋涼子さんが配信されているYouTube動画「車椅子ですがなにか?Any Plobrems?」は、現在登録者数6800人を超えており、13本の動画をアップされています。
それぞれのユニットで開設しているチャンネルはまた別にあり、かなり精力的に発信されていることがわかりますね。
この「車椅子ですがなにか?」は今年の6月下旬からのスタートですが、視聴回数は驚異の93万8千回。
その中で73万回と飛びぬけて多かったのが、前回ご紹介させていただいた「現代のもののけ姫Maco」さんとの対談でした。
前回ご紹介した現代のもののけ姫Macoさんの記事はこちら↓
現代のもののけ姫Macoの本名や年齢などプロフィール!車いすの原因は?
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現代のもののけ姫Macoさんとのコラボ動画の感想
現代のもののけ姫Macoさんとのコラボ動画のテーマは「障がい者の性」、7分間の動画です。
左は現代のもののけ姫Macoさん。対談の模様のスクリーンショットです。↓
※動画の内容を確認したい方はこちらからどうぞ。
以前拝見した現代のもののけ姫MacoさんのYouTube動画では、Macoさんが質問をされて、涼子さんがそれに答える、という感じだったんですね。
同じものがアップされているのかと思っていたら、今回は逆になっていて、涼子さんがガンガン質問されているんです。
考えてみれば「そりゃそうでしょう」って事ですよね、独自のチャンネルをお持ちなんですから。
でもこの違いこそが、お二人の発信者としての共通の覚悟が見える気がします。
質問は結構イケイケ、でもちょっと緊張されているみたい。
その様子はとてもかわいいんですが、観方を変えればこれは勇気を振り絞っている瞬間、かも知れません。
どちらも未婚のお嬢さんです、当然ですよね。
現代のもののけ姫MacoさんのYouTube動画は?
↓は、YouTube動画のスクリーンショットです。
この動画は「トークテーマの性質上ご覧になられる方によっては一部不適切と感じられる場合がございます。あらかじめご了承の上、お楽しみください。」という注釈が出てきます。
現代のもののけ姫Macoさん側の動画は10分弱。
どうか彼女たちの、聞きたくても聞けない人のための対談、という視点でご覧いただければ、と思います。
※動画の内容を確認したい方は、こちらからどうぞ。
中島涼子さんと現代のもののけ姫Macoさんの動画を見た感想
お二人ともサッパリした口調、というのがサラリと聴ける理由のひとつかも。。
Rー18とありますが、なんだかあまり秘密の匂いがしないというか、場所も屋外でオープンですし。
そして、お二人とも、親友にもしないような話をあっけらかんとされている姿が明るくて、
「悩んで聞けずにいる人がいるかも」という前提があるように感じました。
一番つらいのは、相談できずに孤独になる事だと知っているから、あえてチャレンジされたような気がします。
まとめ
中嶋涼子さんは明るくされていますが、動画を観ていくうちに、こんな言葉が出てきました。
「受け入れるのに15年かかった」。
とても驚くと同時に、納得できる部分もありました。
彼女は階段から落ちたとかの事故もなく、原因もはっきりしないままなのです。
10歳に満たない女の子が、排泄の感覚がないというのはどれほどの衝撃か。
夢だった映画製作にかかわる仕事を、通勤の厳しさに阻まれた虚しさはいかほどか。
でも今の彼女は、舞台やテレビなど輝く場所に物怖じせず出演し、頑張っておられます。
彼女が最初そうだったように、「車椅子だと外でみんなに見られてイヤ」という思いを乗り越えられずにいる人に、「私を見て」と、エールを送っているかのよう。
車椅子ってカッコイイんだ、と彼女ならみんなに思わせてくれるかも知れません。
大きな彼女の挑戦を、応援し続けたいと思います!